本文へスキップ

文京区 家庭的保育事業 小堀奈央

TEL.03-3822-8488

〒113-0021 東京都文京区本駒込4-27-3-103

SandyとNaoのつぶやきcompany


2019年02月25日

電車の中でも街中でも、面白いくらいに皆スマホに夢中の世の中である。
今や、待ち合わせらしき人が本を読んでいる姿を見かけると、それだけで何だか素晴らしく素敵に見えてしまう。
でも、少し前(…よりはもう少し前だけれど)はケータイさえなかったわけで
そのお陰様と言うべきか、自然と私はスマホと同じくらい読書に夢中な子ども時代を過ごすことができた次第。

『あっ子ちゃんの日記』という本を読んだのはいつの頃だったろうか、私にはそれをきっかけに心に決めた1つのことがあった。
今すぐにはできないけれど、その時が来たら必ずしよう。うん、きっと。

時は流れ、毎日色んなことがあったけれど、私はそのことをちゃんと覚えていた。
そして、それをした。
それからまた数年後、私はあるところに行って、コーディネーターと呼ばれる人に会った。いくつかの質問の中にこんなことがあった。
「きっかけは何だったのですか?」
迷いもせず「あっ子ちゃんの日記という本がきっかけなのですが、ご存知ですか?」そう言った。
「お恥ずかしながら存じ上げませんでした。ぜひ読んでみたいと思います。」
「子どもの本ですから、どなたでも読みやすいと思います。」と続けた。
その頃はちょうど『半落ち』という本が出回っていた頃で、それをきっかけにという人も中にはいるとその人は言っていた。

多くの人が衝撃を受けたであろう競泳選手の先日の告白。
実は彼女は父の知人のお孫さんで、まだメディアで有名になる前から私も話を聞いていた存在であっただけに、ショックは更に大きい。

今また彼女のことを "きっかけ" にして、骨髄バンクの登録をする人が増えているようだ。
私がそうであったように、年齢的な事情でしたくてもできない人もいるだろうし、
実際に骨髄採取をするとなると簡単なことではないので、気軽に考えるのも良くないとも思う。
でもそうして、誰かのために心を寄せようとするその動きは、間違いなく意味のあることであり、美しいことだと思う。

今この時、私の身近な何人かも病のただ中にいる。有名人の病気の告白も世間をざわつかせている。
何もできずとも、彼らに心を寄せ、祈りたい。
ご本人の癒しと、加えてご家族の心の平安とを、そっと祈り続けたい。 N